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マスコミの事件報道の影響(太一)

(以下は2008年6月に書いた記事です。)
 
先の東京・秋葉原の無差別殺傷事件に関して、
ワイドショーをはじめ、マスコミは一時期大賑わいになりました。
 
事件そのものについて、ここであれこれ語りたいとは思いませんが、
このようなマスコミの報道については考えてみたいと思います。
 
<被害者に関する報道>
 
今回の事件では7名にも及ぶ死者が出ました。
多くのメディアで、その7名の略歴や、当日秋葉原に出かけた様子なども報じました。
 
それらの報道を見れば、確かに
それぞれの人生が偶然に一瞬にして絶たれたという深い悲しみや、
犯行の残虐性、おそるべき人権侵害の実態を感じることもできます。
 
しかし中には、果たして報じる必要があるのか、
と思われるプライベートに触れたものも見られます。
 
もちろん亡くなられた方に関することですので、
さすがのマスコミも茶化したりする様子はありませんが、
本人や家族の望まないプライベートの流出は、
今日のネット社会では危険性も高いはずです。
 
さらに今回の犯人は成人なので、実名も顔も公表されましたが、
もし犯人が未成年者なら、犯人の情報は全て保護されるにもかかわらず、
被害者の顔と名前、プライベートは、本人が望まなくても晒されることになるのです。
あまりに理不尽と言わざるを得ません。
 
 
<容疑者に関する報道>
 
加藤がなぜこのような異常な犯行に及んだのか。
その動機や背景を解明することに、マスコミも世の中も
やたらと興味を持っているようです。
 
「現代社会のあり方を反省する」という目的だけであれば、
そのような検証も意味はあると思います。
しかしこうした検証は以下の点で、疑問があります。
 
1.犯人の背景を調べ、その身に寄り添うことに熱中することにより、
被害者の苦しみを忘れがちになる点。
 
2.それぞれの犯人のプライベートには、本人にしか分からない様々な事柄があり、
それを外部から調べたところで、解明することはそもそも不可能。
 
3.本当に社会のあり方を考えるためだけにやっているのか。
犯人に関する検証自体が娯楽と化していないか。
 
 
1については、だからと言って
被害者のプライベートを根掘り葉掘り報道するのが必ずしも良くない
ということは、既に述べた通りです。
ですから、このような事件の被害者がいかに悲惨な状況に置かれるか、
ということを、被害者のプライバシーに配慮しつつ、
犯人の分析の度に必ず強調することが重要です。
 
 
2については、前のトピックのコメント欄でも書きましたが、
マスコミも専門家も裁判所も、犯人の動機や背景を
「解明したつもり」になって自己満足しているように感じます。
 
中には、自分が反対する政策などと結びつけ、短絡的に、
「〇〇のやった政策が今回の犯行を生んだんだ」
と語る人も出てきます。
こうした分析は、むしろ真相の解明から遠ざかる原因になると思います。
 
さらに、犯行と直接関係なさそうな事柄も含め、
面白がって茶化すように犯人の趣味などを書き連ねるような場合もあります。
 
例えば、
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_06/t2008061407_all.html
の下の方の「関連記事」に並んだ記事の数々には、
わざわざ書く必要があるのか、疑問のあるものも多く含まれます。
 
普段から犯人の人権について主張する人達は、
どうしてこうしたマスコミ報道を厳しく批判しないのでしょうか?
私が犯人なら、法廷で不利な立場になることよりも、
自分が大事にしている趣味をこのようにバカにされることの方が、
よほど辛い気持ちになります。
犯行自体を批判されるのは、因果応報だから仕方ない。
しかし犯行に関係ない趣味については、犯行とは別問題だと思うからです。
 
一般に人権を主張する人は、「報道の自由」の「錦の御旗」の下に
マスコミを特別扱いし、マスコミは何をやってもいいという立場を
取りがちのように見えます(自分達の主張が侵害された場合を除いて)。
 
 
犯人の人権はともかくとしても、
少なくてもこのように犯人の趣味を様々取り上げれば当然、
この犯人と趣味が1つ以上被る人も沢山出てきます。
 
それをこのように茶化して書くことは、
「〇〇の趣味を持つ連中はアブない」
のように、犯人以外の第三者へのレッテル、差別につながりかねません。
 
またテリー伊藤が、
「犯人の気持ちが分かると言っている若い子のメールを多く貰った」
と言っていましたが、
これだけ犯人の携帯でのメッセージを沢山紹介すれば、
誰でも1つや2つ思い当たることはあるはずで、
それだけをもって「気持ちが分かる」と言い切ることはできません。
 
こうした犯行が起こるたびに、毎度のように、
「犯人の気持ちが分かる」といった若者のメッセージが紹介されますが、
そうした発言を興味本位に紹介して大人世代に
「今の若い連中は分からないし気持ち悪い」といたずらに思わせることよりも、
もっと慎重に検討して紹介すべきだと思います。
 
 
最後3については書いた通りでして、こうした猟奇的な事件が起こる度に、
異常な盛り上がりを見せるマスコミと世の中を見て感じることです。
 
マスコミで言えば視聴率を取るために、
平和で面白くない世の中に突如起こった危険な事件を
面白がって報じている面は全くないと言えるのでしょうか?
 
もしそのような気持ちがマスコミに少しでもあれば、
それは犯罪被害者への侮辱に他なりません。
 
 
そしてこうした加熱報道による連鎖反応も怖いところです。
こうした加熱報道の直後に、似たような事件が連続するケースがよく見られます。
(今回も早速いくつか事件が起きているようです)
 
結局犯行の動機は、その犯人の趣味(アニメやゲームなど)よりも、
マスコミによる別の事件報道の方がはるかに影響力があるようです。
そうした責任を、マスコミは少しでも感じているのでしょうか?
 
 
こうして少し見ただけでも、マスコミの影響力の大きさを痛感します。
 
事件を通じて社会について考えるならば、
事件そのものの検証だけでなく、このように「マスコミの事件報道のあり方」
についても検証していく必要があります。
 
もちろんその答えは1つではないでしょう。
こうすればいい、と一言で言えるような単純なものではありません。
しかしそれでも、マスコミの伝えた結果の情報そのものに興味を持つだけでなく、
伝え方、姿勢についても、我々は批判的に注視していく必要があると思います。
 

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